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樹脂(プラスチック)への印刷

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樹脂製品に対して、印刷をすることで、機能性や意匠性の向上を実現することができます。こちらの記事では、その印刷工法の種類と実際の製品事例をご紹介いたします。

樹脂(プラスチック)への印刷工法

パッド印刷

パッド印刷とは、凸版上に残ったインキをシリコンパッドに移し被印刷物に転写し印刷する方法で、オフセット印刷の一種です。

60年ほど前にドイツのタンポ社により確立された技術のため、別名タンポ印刷とも呼ばれ、時計業界を中心に広がった特殊印刷工法です。

弾力のあるシリコン製パッドを使用するため、曲面への印刷が可能で、微細な印刷ができることも大きな特徴です。

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷とは、メッシュ状の幕にある孔からインキを対象物へ印刷する方法です。現在は、メッシュ状の幕には化学繊維の糸で織られた布が使用されており、印刷したい部分だけにインキが通るように設計されていますが、以前は、絹(シルク)を使用していたことからシルクスクリーン印刷と呼ばれています。

・平面への印刷がメインですが、ボトルやタンブラーなどの筒状の印刷物への対応も可能
・単色または、ロット数が多いほどコストが安くなる
・インキ自体厚く塗れるだけでなく乾燥させ定着するので耐久性や耐候性に優れている
・紙や布、陶磁器等幅広い素材に対して印刷が可能

といった特徴があります。

ホットスタンプ印刷

ホットスタンプ印刷は、対象物と刻印の間に箔と呼ばれるフィルムを挟み、加熱した凸版をプレスする事で箔の素材を吸着させる方法です。

インキではなく箔を使用するため、乾燥させる必要がなく、環境にやさしい印刷技術です。また、メタリック感を容易に表現する事ができ、多色印刷を1工程で仕上げることができるため、生産効率が高く、マスキングが必要な塗装と比較してコストを抑えることが可能です。

熱転写

熱転写とは、デザインを熱転写専用シートに印刷し、そのシートを印刷対象物に加熱・加圧して転写する印刷方法です。

・複雑な色や絵柄でも「転写」という1工程のみでできるので印刷時間の短縮と、印刷工程での不良を減らすことが可能
・小ロットでの熱転写専用シートの作成が可能なため、小ロットで布製品をフルカラー印刷可能
・生地による印刷への影響を受けにくく、洗濯しても強度が高い

といった特徴があります。

UV印刷

UV印刷とは、文字通りUVインキを使用して行う印刷のことです。UVインキは、紫外線を照射することで硬化乾燥し、瞬間硬化やインキ皮膜の強さなど優れた特性があります。

乾燥に時間を必要としないので、リードタイムの短縮と、乾燥不良の問題がないため、品質向上が望めます。また、UVインキには、溶剤や乾燥促進剤が含まれていないため、人体や環境に悪影響を及ぼす危険がありません。

樹脂(プラスチック)への印刷 製品事例

車載ヒーターコントロールユニットボタン

こちらは、印刷とダイレクトUV塗装で、車載ヒーターコントロールユニットボタンを加飾した事例です。

印刷側で構成する黒色の選定を何種類かインクを変えて試作を行い、Lab測定で近いものを顧客と選定し、表側のUV塗装のクリア塗料とマット塗料を配合することで、見栄えを調整していきました。

裏面印刷でボタンの文字やマークを作成、表側はダイレクトUV塗装になっており、バックライトで文字意匠部が光る仕様となっています。

>>製品事例の詳細はこちら

樹脂(プラスチック)への印刷のことなら、加飾技術ナビにお任せください!

今回は、樹脂への印刷についてご紹介いたしました。

印刷には様々な種類があり、求めるデザインや予算に応じて最適な工法を選定することが重要です。

当社では、樹脂への印刷に関して、試作から量産までワンストップ対応が可能です。また、印刷以外にも、様々な加飾工法の実績がございます。

印刷をはじめ、加飾に関してお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

>>製品事例一覧はこちら

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