「加飾でマット&グロス調を実現したい」というご要望をいただきます。そこで、こちらの記事では、マット&グロス調を実現するための加飾工法をご紹介いたします。
マット&グロス調を実現するための加飾工法
マット&グロス調を実現するためには、主に「水圧転写」や「インモールド成形」、「フィルムインサート成形」、「TOM成形」という工法があります。
水圧転写
水圧転写は、水面に絵柄フィルムを浮かべ、材料を上から沈めて絵柄を転写させる加飾工法です。
フィルムを水に浮かべると、ベースのデンプンが溶け、デザイン部分だけが水面に残ります。これを水の表面張力を利用し材料に転写します。複雑な形状でも水圧が均一に掛かるため、2次元曲面だけでなく、3次元曲面へ転写が可能です。
インモールド成形
インモールド成形は、意匠が印刷されたフィルムを金型内に挟み込んで樹脂を射出することにより、成形と同時に樹脂表面に意匠を転写する成形方法です。
射出成形と同時に加飾することで、塗装などの二次工程にかかる時間とコストを大幅に削減できます。また、デザインの自由度に優れており、メッキ調、表面テクスチャーといった幅広いバリエーションにも対応が可能です。
フィルムインサート成形
フィルムインサート成形は、機能性のあるフィルムや意匠が印刷されたフィルムを真空・圧空成形で製品形状に合わせて成形した後、射出成形の金型内にインサートする成形方法です。
成形品の塗装・印刷といった二次加工にかかる時間とコストを大幅に削減できます。また、3次元曲面などの複雑な形状にも対応でき、デザイン自由度の高さが特徴です。
TOM成形
TOM成形は、Three dimension Overlay Method成形の略称で、木目や石目などの特殊なフィルムを3次元の形状に貼り合わせることで、塗装では不可能な柄の加飾を実現できる成形方法です。
また、機能性フィルムを使用することで、製品に付加価値を付与するだけでなく、光沢・表面硬度・防水・防汚などの機能性を付与することが可能です。
マット&グロス調の製品事例
車載内装メーター部品
こちらは、車載内装メーター部品です。ABS樹脂にインモールド成形を行っています。
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▼TOM成形▼
マット&グロス調を実現する加飾のことなら加飾技術ナビにお任せください!
今回は、加飾でマット&グロス調を実現するための工法についてご紹介いたしました。
当社では、マット&グロス調の表現に関して、試作から量産までワンストップ対応が可能です。また、マット&グロス調以外にも、様々な加飾工法の実績がございます。
マット&グロス調をはじめ、加飾に関してお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!