加飾技術ナビを運営するアトライズヨドガワでは、様々な樹脂への加飾実績があります。
その中でこちらの記事では、PMMA(アクリル樹脂)への二色成形について
、特徴と実際の製品事例をご紹介いたします。
PMMA(アクリル樹脂)とは
PMMA(アクリル樹脂)は、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの重合体で、
メタクリル酸エステルを加熱して作られます。
透明性、耐久性共に優れており、光の透過率は93%、耐衝撃性はガラスの10倍~16倍にもなります。
透明性の高さからプラスチックの女王といわれています。
この透明性と耐衝撃性の高さを生かし、水族館の巨大水槽や、水圧にも耐えることができる
ということで、深海捜索船の窓などにも採用されています。
また、耐候性にも優れており、屋外で使用しても劣化が起こりにくく、
自動車のランプレンズや電飾看板のカバー、建築材料にも採用されています。
この他にも、-40℃~60℃の温度まで耐えられるという利点もあり、光学レンズ、
家電製品、アクリル釘、天井、塗料、フィルム、防犯壁、医療機器部品、液晶画面材、
家具といった様々な用途で採用されています。
樹脂(プラスチック)への二色成形について
二色成形とは、異なる樹脂や別の色の樹脂などの材料を一体化させる成形工法です。
1つの工程やサイクルで2つの樹脂や異なる材料を組み合わせることから
ダブルモールド(doublemolding)とも呼ばれます。
二色成形の射出成形機には2本のノズルとシリンダーがあり、1次型、2次型へ順番に射出します。
2つの材料を組み合わせるため、1次型へ射出した後、2次型へは180度の回転や反転、
スライドをするような工程が加わるのが大きな特徴です。
多機能な製品や複雑な形状の製品でも1つの工程で作ることができるため、
手作業による組み立てなどの工程の大幅削減や不良率低減、リードタイム短縮といった、
生産性を高めることが可能です。
PMMA(アクリル樹脂)への二色成形事例
車載ナビボタンスイッチ
こちらは、車載ナビボタンスイッチの成形、加飾事例です。
ナビのボタンの使用頻度が高いため、ボタンスイッチ加飾の耐久性と導電しない仕様を
求められていました。
そこで、部品①をPMMA成形で生産し、部品②のシートはに文字、記号を印刷、
部品③を2色成形・インジューム蒸着(不連続蒸着)加工を行い、
この3つの部品を手組でのASSYを提案いたしました。
PMMA(アクリル樹脂)への二色成形のことなら、加飾技術ナビにお任せください!
今回は、PMMA(アクリル樹脂)への二色成形についてご紹介いたしました。
当社では、PMMAへの二色成形に関して、試作から量産までワンストップ対応が可能です。
また、PMMA以外への材質、二色成形以外の加飾工法など、様々な樹脂への加飾実績がございます。
PMMA(アクリル樹脂)への二色成形をはじめ、加飾に関してお困りごとがございましたら、
お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!