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二色成形の特徴と製品事例

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二色成形は、組み立て工数の削減に伴うリードタイム短縮、コストダウンを実現できる成形法になります。こちらの記事ではそのような、二色成形の特徴と製品事例をご紹介いたします。

二色成形とは

二色成形とは、インサート成形とは違い1サイクルで異なる材質もしくは異色の樹脂を交互に成形し、2種の樹脂で1つの成形品を作る技術です。異材質成形、ダブルモールド(doublemolding)とも呼ばれています。

成形機にはノズルが2本あり成形機も金型も共に特別な仕様となります。

異材質の組み合わせによっては、製品に多様な機能も追加が出来る為、製品の付加価値もアップされ生産性が上がりコストダウンにつながります。

二色成形のメリット

二色成形は、一般的な成形に比べ製品設計が難しく、加工や材料選択などのノウハウを必要としますが、組み立ての手間を省けるため、時間と費用を削減できます。

大量生産となると、何千、何万とパーツの組立てや接着等の工程が生じますが、それ自体を省略あるいは簡略化ができるため大幅な工数・コスト削減につながります。(QCD Quality Cost Delivery)

また、プラスチック接着剤を使用しませんので環境面においても優位性があります。

二色成形の用途

二色成形技術には、パーツ組立や接着の工程を省くことができるというコスト面のメリットだけではなく、使用感を高めたり、デザイン性を高めることができるといったメリットもあります。

例えば、医療・ヘルスケア分野では、精密な機能を備えつつ、化学物質に影響されにくいこと、衛生上継ぎ目がないことなどが求められます。

また、エレベーターのボタンでは、数字部分を印刷でつけた場合、時間が経つにつれて文字が摩耗してかすれていってしまう問題があります。

そこで、数字部分に光を透過する素材を用い、二色成形を行うことで、摩耗に強いボタンを実現しました。

このように、二色成形品は、消費者向け製品から医療用部品や電化製品と幅広い分野で使用されています。

二色成形の製品事例をご紹介!

続いて、加飾技術ナビの二色成形の製品事例をご紹介いたします。

2色成形+耐久性を上げるホットスタンプ加工

今回の事例は車載センターコンソールダイヤルの加飾加工事例となります。

今回の製造工程としては、2色成形+マット調メッキ加工+耐久性を上げるホットスタンプ加工をいたしました。

車載センターコンソールダイヤルは頻繫に使われますので、お客様が求める特徴としては、手触りの心地よさと傷付きにくい耐久性でした。

こちらのリクエストを満たすため、PC+PCABSの二色成形加工で加工を施しました。

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導電しない仕様 不連続蒸着品

こちらの事例は、車載ボタンスイッチの加飾事例になります。

製造工程としては、単色成形+インジューム蒸着、2色成形+アルミ蒸着となります。

この車載ボタンスイッチは、2つの部品を組み合わせて構成されます。お客様が求める特徴としては、ボタンに金属感を出すと同時に、誤動作を防止するため、導電しないことでした。

それを実現するため、当社は不連続蒸着加工を施すことで、金属感を保つと同時に導電しない仕様を成立させました。

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印刷シート+蒸着部品

今回の事例は車載顧客の車載ナビボタンスイッチの成形、加飾事例となります。

ナビのボタンの使用頻度が高いため、今回のお客様が特に重視したのは、ボタンスイッチ加飾の耐久性と導電しない仕様でした。

そこで当社が提案したのは、部品①をPMMA成形で生産し、部品②のシートはに文字、記号を印刷、部品③を2色成形・インジューム蒸着(不連続蒸着)加工を行い、この三つの部品を手組でのASSYです。

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二色成形のことなら加飾技術ナビにお任せください!

今回は二色成形の特徴と製品事例についてご紹介いたしました。

二色成形は、リードタイムの削減とコストダウンにも有効な技術でございます。

加飾技術ナビでは、VA・VE提案、工法転換提案など、様々な提案を行っており、また試作から量産までワンストップ対応が可能です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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