加飾技術ナビを運営するアトライズヨドガワでは、様々な樹脂への加飾実績があります。その中でこちらの記事では、ABS樹脂へのスクリーン印刷について、特徴と実際の製品事例をご紹介いたします。
ABS樹脂とは
ABS樹脂とは、アクリルニトリル、ブタジエン、スチレンの略称で3つの単量体で構成される熱可塑性樹脂です。
耐久性や強度、衝撃吸収性に優れており、塗装せずとも見た目もきれいです。また、加工がしやすく、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、パソコン、プリンター等の筐体やハウジングの部分など、様々なところで使用されている汎用樹脂です。
樹脂(プラスチック)スクリーン印刷について
スクリーン印刷は、メッシュ状のシート(スクリーン)にインクを塗布し、インクが穴を通過することで印刷物に転写する技術です。
・印刷対象物の素材や形状によって使用するインクやシート(スクリーン)の変更がしやすい。
・高品質で繊細な印刷が可能で、耐久性や色合い等に優れた印刷ができる。
・デザイン性や付加価値を高め差別化を図れる
・インクの種類によって、光沢感や色合い、防水性等の機能を上げることもできます。
といった特長があります。
スクリーン印刷は、大きく有版印刷と無版印刷に大別されます。
有版印刷は、版の形状によって「凸版印刷」「凹版印刷」「平版印刷」「孔版印刷」という4つの方式に分かれ「4大印刷方式」と呼ばれています。以下は、それぞれの主な用途です。
・凸版印刷:段ボール・シール・ラベル・紙袋・フィルム包装
・凹版印刷:各種フィルム包装・壁紙や化粧合板などの各種建材
・平版印刷:雑誌・書籍・新聞・カタログ・チラシ・パッケージ・etc
・孔版印刷:オリジナルTシャツ・各種アパレル製品・プリント基板・etc
また、無版印刷は版を使用しない印刷で、パソコン上で作成したデータから直接印刷することから「デジタル印字」とも呼ばれます。
ABS樹脂へのスクリーン印刷事例
車載内装メーター部品
こちらは、車載内装メーター部品の加飾事例です。PCシートに砥石加工+スクリーン印刷をしています。
金属への模様加工として使用されていた技法を、樹脂シートに施した上にスクリーン印刷(13工程)で意匠を追加した製品で、円中心部から放射線状に直線的な線が伸びる「旭光模様」というデザインになっています。
ABS樹脂へのスクリーン印刷のことなら、加飾技術ナビにお任せください!
今回は、ABS樹脂へのスクリーン印刷についてご紹介いたしました。
当社では、ABS樹脂へのスクリーン印刷に関して、試作から量産までワンストップ対応が可能です。また、ABS樹脂以外への材質、スクリーン印刷以外の加飾工法など、様々な樹脂への加飾実績がございます。
ABS樹脂へのスクリーン印刷をはじめ、加飾に関してお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!