ステンレス酸化発色は、ステンレスが元々持っている酸化皮膜の厚みを変化させることで、光の屈折によって色が変わって見える、着色とは違ったステンレスの色を変える技術です。こちらでは、そうした特徴をもつステンレス酸化発色の概要と実際の製品事例をご紹介いたします。
ステンレス酸化発色とは
ステンレス酸化発色とは、ステンレスが持っている酸化皮膜の厚さを変化させることで、干渉色を作る技術です。
ステンレス表面の酸化皮膜に光が入ると、一部の光は酸化皮膜の表面で反射し、他の光は酸化皮膜の表面を通り抜けステンレス表面で反射します。この2つの光の波長の違いにより干渉色が作られ、ステンレス表面は美しく発色して見えます。塗装ではなくステンレス自体を発色させているので、安全性や環境性が必要な医療現場で活用でき、その他にも建築資材や飲食業等、様々な製品に採用されています。
ステンレス酸化発色の特長
ステンレス酸化発色には以下のような特長があります。
意匠性・デザイン性が高い
ステンレス酸化発色は塗料・染料などで着色するのではなく、透明な酸化皮膜による光の干渉作用を利用しているため、鮮やかです。ステンレスが持つ美しい金属光沢や、様々な研磨方法で作り出される表面の模様を活かすことができます。
耐久性が高い
ステンレスは酸化皮膜があるため、錆に強いです。ステンレス酸化発色はこの酸化皮膜を、通常の数十倍から数百倍に厚くして干渉色を作り出しているため、処理前よりも更に錆に強くすることが可能です。
寸法精度が保たれる
ステンレス酸化発色で作られる酸化皮膜は、厚さが1μm(1,000分の1ミリ)以下なので、寸法精度の要求が高い精密機械部品や医療用部品、電子部品などに対応できます。また、劣化して剥離することがないので、異物混入のトラブルを防ぐことが可能です。
ステンレス酸化発色の製品事例
SUS スカッフ
こちらは、車載向けSUS材に対してヘアライン加工・ショットブラスト・鏡面加工等、複合 デザイン研磨を施した製品です。
複合研磨に使われる、マスキングや位置決めの知見と、研磨や薄肉材へのショットブラスト等による加飾技術が必要な事例です。
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今回は、ステンレス酸化発色についてご紹介いたしました。
ステンレス酸化発色は、ステンレスが持っている酸化皮膜の厚さを変化させることで、干渉色を作る技術です。
当社では、ステンレス酸化発色に関して、試作から量産までワンストップ対応が可能です。また、ステンレス酸化発色以外にも、様々な加飾工法の実績がございます。
ステンレス酸化発色をはじめ、加飾に関してお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!